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ヘブライ語インターネットラジオに寄せて

レバノン、イスラエルについてちょっと知りたくなった、というのはうちにADSLが入ったので、ネットラジオでも聞こうと思ったらろくな番組が入らなくて、最終的にイスラエルの番組に落ち着いた。ヘブリューのラップって「ほげしゅば」っていう風にしか聞こえないんだけど、DJが時々英語をしゃべってたんだけど何言っているかよく分からん。ジューイッシュの英語って早口で流れるような感じなんで論点が良くわかんねーなと思ってたんだけどまぁそういう喋り方なのねんと納得して終わった。だんなが「ジューイッシュって頭がいい人の集まりだからもっと賢い音楽流してるかと思った」とがっくりきていた。そんな平和なラジオが流れる中、ヒズボラにどんぱちやっていたっていうのはにわかに想像し難いんだけど、住んでいる地域によっても温度差があるのかねぇ。なんてことを言う私は政治オンチの平和ボケ日本人なんでしょうか、なんですよね。はい最低な人ですね。そういうわけでちょっとだけお勉強。

イスラエルとレバノンが停戦したのは8月15日、まだこの時点で2週間しか経っていないのか。ヒズボラってのは反イスラエル色が強くて、シーア派に分類されている人々のことで日本なんかだとアメリカよりの報道により、とんでもない過激派集団ってカテゴライズされてるみたいだけど、要は自分たちの宗教を異教徒から守ろうとするコンサバティブな人たちと考えておけばいいのかな。あちこちで物騒なテロを起こしている組織だというけど、貧困層のために福祉施設を充実させてきているので貧乏人には受けがいいらしい、事務局長はナスララ氏で、これまた貧民層の味方、以上ウィキペディアの受け売り。

でヒズボラってのはご存知のように神の党って意味で、1982年のこれまたイスラエルのレバノン侵略の折に結成されたんだそうだ。背後にはシリアが控えているとも言われていてゴラン高原をめぐってシリアとイスラエルが戦うはずなんだけど、ヒズボラが代理として戦っているとも言われてるんだって。ヒズボラにはシリアがついているってことなのかな。イランからも資金が流れ込んでいるとのことで、じゃぁとんでもないテロ集団かと思うとそうじゃなくてレバノンの議員の中にもヒズボラの人が沢山いるきちんとした政党でもあるらしいのだ。うーんなんだか複雑。
それでなんでゴラン高原っていうのがそんなにシリアとイスラエルにとって重要かっていうと、その高原は標高600メートルくらいあって雪解け水からなる水源がとても豊富なんだ。中東っていうとおバカな私でも砂漠が思い浮かぶくらい水が乏しいってことは周辺諸国にとってはのどから手が出るほど欲しい土地なんだな。まぁ正確に言えば砂漠地帯っていうより乾燥帯なんだけど、イスラエルは強引にも第四次中東戦争締結後の1974年に停戦ラインがこの付近に決められてことをいいことに、自分たちの施設を建設しちゃってまぁ元々シリアの領土であった所を植民地みたいにしちゃったわけ。これまた強引にも自分たちの国会でゴラン高原を戦略的な拠点であるって決めちゃってそこに元々住んでいたシリア人たちを強引にイスラエル国民にしようとしてがんばり続けてるらし
い。でもシリアの人たちはかたくなに拒み続けていて、今でも国籍のない人たちが沢山その高原に住んでいるらしいよ。ほんでそんなイスラエルだけど2000年だかなんだか旧約聖書の頃から国も持たずにぷらぷらしてたのが1940年代後半になってようやく国として欧米諸国が強引に国を設立してくれちゃったのにあぐらかいて、過剰なまでに防衛費をつぎ込んで周りから見るといちゃもんつけてアメリカから買った武器を思うがままに使いまくっているようにしか見えないような暴れん坊将軍をしてるんだけども、他の国で暮らしているユダヤ人よりもイスラエルにいるユダヤ人のほうが死亡率が高いみたいな皮肉な結果を自分らで招いてきているってわけだ。

で、レバノンに話を戻すと、かつては中東のパリって呼ばれたほど栄えていた国で、これはオスマントルコからフランスが領土を奪って統治したことからこう呼ばれているんだって。1941年の第二次大戦中、フランスがレバノンを独立させたのはいいんだけど、その当時キリスト教が少し多くなるように、つまり中東にキリスト教国家が出来るようにシリアとレバノンの国境を引いたんだけども、だんだん人口が逆転してイスラム教徒やその他の中東の宗教の人たちが多くなっちゃって、そうするとキリスト教徒達が勝手な行動をするようになって国として少なくともフランスが意図したような方向にはいかなくなっちゃった。で、ここからアラブ系のPLO、パレスチナ解放機構が登場。実際にアラブの人たちから支持されているかはともかく、パレスチナ解放を称して当時ヨルダンを拠点にPLA、パレスチナ解放軍という軍を旗揚げして活動してたんだけども第三次中東戦争でぼっこぼっこにされちゃったの。でも大義名分があるから活動をやめるわけにもいかず、そこからイスラエルに潜伏して活動をつづけてたそうな。そこでイスラエル国内で誤って子供を乗せたバスが爆破されちゃって、イスラエルはPLOに報復にでたんだけど、当然イスラエルの軍力なんかにかないやしないんだけどPLOは懸命に戦い続けてた、そこに加勢をしてくれたのがヨルダンなわけだ。で、ここでイスラエルが事実上戦争で初めて負けて、晴れてPLOは立派な武装組織のお墨付きを周りから頂いてしまったわけで・・・。ヨルダンとイスラエルの確執もこの辺から始まったんだそうだ。だけどもPLOは拠点をヨルダンに移したとたん、ヨルダン国内で強盗とか変な税を取り立てたりし始めてせっかく助けてくれたヨルダンにあだを返すようなことをしはじめちゃった。それは本位ではないと国王がPLOを追放しちゃった。んでやっとここでまたレバノンがでてくるんだけど、PLOを次に受け入れてあげたのがレバノンで、そこからPLOはイスラエルに向かってぼこぼこロケット弾なんかを打ちまくったらしいんだよね。それにはさすがにイスラエルも頭に来てPLOの拠点があるベイルートをやっちゃった。アメリカとかがその後、停戦の斡旋をしたりしたんだけど、PLOはイスラエルへの攻撃をやめなかったんだって。アメリカのことだからそういう行為をあおるように仕向けたのかもしれないけどそのおかげでレバノンが内戦に突入しちゃったんだ。当時レバノンにはヨルダンのような力がなくて、PLOを追い出すことができなかったんだね。そしたら今度はシリアがいい機会だとばかりにレバノンに侵攻しはじめちゃってまぁシリアは元々レバノンは自分の領土だって考えている人が多かったもんだからそういうことも起こりうるんだけど、そこへアラブ平和維持軍とかいうのがこりゃいかんとばかりに駐留をはじめちゃったんだけど、内戦に関与するのはちょっとねーと世界から非難を浴びたので、さっさと撤退してやっぱりシリアだけがレバノンに残っちゃった。で、まだまだ内戦は続く。そんで、イスラエルがPLOがまだ攻撃してくるけどどんなもんじゃい、なんとかせいレバノンとつっつき初めてまたまたレバノンに侵略、もうこうなると国もぐちゃぐちゃっすよ、お父さん。そしてまたまたレバノン国内から自由レバノン軍とか名乗る部隊が独立して、今度はシリアとPLOを滅多打ちにするぞとイスラエルと同盟を結んで武器を供給してもらってどんぱち始めちゃった。それからPLOは軍事力ではかなわんとレバノンを撤退してまぁイスラエルのPLO一掃って目的はとりあえず果たされたわけだ。まぁここでイスラエルがレバノンをのっとらなかったのはアメリカが仲裁に入ったわけで、ここで平和維持軍ってのが駐在始めたんだな。こういうことやってアメリカは中東をつぶさず生かさずってことをやってるわけか、となんとなーくやつらのベトナム戦争以降の戦争の仕方について共通項があることが分かってきたわけだ。イラクがまともな国家にならないのも、アメリカのやり方がへたくそなんじゃなくて意図してやっているんだろうっていうのが何となく透けてこないかいな?それからめでたしというわけにはいかなくて、やっぱりイスラエルのやり方が非常に嫌いな人たちってのはレバノンにも当然でてくるよね、それがイスラム原理主義武装抵抗組織ヒズボラのゲリラを生んでしまって、南に駐留するイスラエルと戦争始めちゃった。イスラエルはたまらんと撤退したんだけども、これがヨルダンと戦う羽目になっちゃって、仲間同志で戦争することになってしまったんだ。その後イスラム教とキリスト教でレバノンを統治していこうと決めていたんだけど、大統領は暗殺されるわ将軍はフランスに亡命するわで、シリアからの独立もうまくいかず、結局シリアがレバノンを統治してしまってた。まぁ皮肉なことにシリアからの開放を歌ったアウン将軍が逃げちゃったことでマロン派キリスト教徒とイスラム教が対立する理由がなくなったので、ここで一旦中東戦争は打ち切りになったのだ。その後、シリアは平たーく言うと、レバノンの内政にごちょごちょ関与してたけれども、アメリカにテロ国家と名指しされ、湾岸戦争などでイラクが攻撃されているのを見て、自分達が次の標的になるのを非常に恐れてついに去年あたりにレバノンからの撤退を決めたんだけど、その後ヒズボラがレバノンで活動する組織のうちのひとつになったって筋かな。

結局中東戦争自体は第六次って言われるくらいまで続いたんだけど、今でももちろんいつ次が勃発するか分からないんだけど、そんななかでイスラエル軍のレバノンによる拉致っていう問題が起こったらしいんだな。もう複雑すぎて根が深すぎて何でも戦争の理由になっちゃうってのはここまでくると想像が付きやすくて考える必要もない。声明文の中で、人質をとったくらいで戦争になるほどとは思っていなかったと書いてあるけど、レバノン側からすれば、シリアに軍を展開していたりしてイスラエルがレバノンをあおっていると主張。ヒズボラが武装を解除しなくてもいいという現在の第一決議を一応飲んでいる、ただし国連による決議のイスラエルのみに自衛権を認めるということに関しては納得していない、ヒズボラはレバノン政府のために働く、在レバノン暫定軍UNIFILについてもヒズボラの武装解除が目的でいるのでなければ問題ない、フランスとアメリカに復興支援を強く求める(特にアメリカにはイスラエルによる威嚇行為を止めて欲しいとある)、捕虜交換についてはシーア派組織を通じて国連を通じてするのが重要だがイタリアが介入しようとしている。

この戦争のせいで、15年間かけて復興してきたものが全部だめになってしまったともレバノンは発表している。上水道、衛生、不発弾処理が緊急の課題である。

以上私の独断と偏見による理解。詳しくは本や優良ウェブサイトを参照されたし。
by yahji_sali83 | 2006-09-04 13:16 | 過去(北欧時代)
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