引っ越し完了後、すぐにお気に入りの店ができた。
インド、ネパール料理の店だ。全てのメニューを食い切るのにどんだけかかるか分からない。 この店、いつもはダンナと二人で来るが、今日は一人だ。一人インド料理決行なのだ。 店はだだっ広いが、いつも人がまばら、大学生の集団がひと組いるだけだ。 それもそのはず、まだ5時半なのだ。なんで5時半に飯かっつーと、現職は有給の消化に入っているからだ。 いや、そうじゃなくて、1時間10分程ジョギングをして、明日朝のパンを仕込んで腹が減っているのだ。 カレーを食うぞ!と覚悟してきたのに、ネパールの鳥の和えもの定食を頼んでしまった。 和えものは冷たいが、スパイシー。そしてスープはちゃんとカレー味だった。中に豆がたくさん入っているが、ひよこやダールではなく、ささげや小豆が入っていた。現地調達可能かつ安い食材だ。でもうまいぞ。 サフランライスはちゃんとサフランが使われていて、薬臭い匂いがしている。コメはジャポニカ種だが、ぱさぱさに炊いてある。インド料理のコメはふっくらつやつやはダメだ。ぱさぱさの安いコメでないといかんのだ。 で、この料理たち、スープ、メイン、ピクルスに至るまですべからく辛い。一品くらいなら耐えられてもコメとサラダ以外全部容赦ない辛さというわけで、食いに来れる人間が否応なしに絞り込まれてしまうのだ。 私うはうは。食事の後半には頭がぼーっとしてきてあークスリ効いてるな~っちゅう感覚になる。仕上げはチャイで、砂糖を入れて飲み干すのだ。 女ひとりがここに来るのがめずらしいのか、ガラス張りの厨房や、給仕をしている人が、ちらちらこちらを見ている。いや、好きなんす、ここは容赦ないインド(ネパール)料理屋なんで。ふられてやけ食いしてるんじゃないんすよ。 会計を済まして後ろを振り返ると、厨房の人たちもお辞儀をしてた。 #
by yahji_sali83
| 2011-03-25 19:35
| ひまとゆとり
地震発生後すぐに停電した。
電車の復旧の見込みはなく、会社にビバーク決定。 私のケイタイはソフバンだが、案の定つながらない。メールも届いてるんだか届いてないんだか分からない。 北海道の義両親からが最初の着信。その後、ダンナから着信、母からメール。 後は通話制限のせいか、次に停電が回復する午前2時頃まで圏外表示のまま。 夜の9時半までは会社の予備電源が作動、トイレも行ける、水も飲める。ジャンクフードを買い込み、非常食を食べ、椅子を並べてねっ転がる。 正社員たちはなぜか帰宅命令。途中まで車を持っている人に便乗させてもらってそのあとは歩くらしい。 あぶねぇ。 災害ダイヤルだのウェブサイトだの、サーバーがダウンしてみようにも見られない。かろうじてワンセグ入りのケイタイの人のニュースをチェックするのみ。使えねー。 ダンナは25kmを歩いて帰宅。5時間以上かかったらしい。私は40kmなので会社にいた方が安全だった。 次の日、夕方に父から着信。お台場の職場から茨城に帰れないらしい。急きょコンビニでどうでもいい下着や靴下を買って父を迎え、引っ越し準備でとっ散らかった家に招いた。 父は翌日曜日の朝7時前に帰って行った。それが電車で帰れるラストチャンスだったらしい。その後も電車は動いたり止まったり。 弟は車で宇都宮にいたらしいが、コンビニで缶コーヒーを飲んでいるときに震度6の地震にあった。壁ががらがらをくずれ、棚がひっくりかえったらしい。渋滞と交通規制を考え、すぐに3ケタ国道を伝って帰宅。その途中で父と私のダンナを拾うため、何度も電話をかけたらしいが、かからず、また、着信履歴にも残っていなかった。 父は帰ったがいいが、陸の孤島状態。ガソリンもどこにも売っていなかった。弟はガソリンを20リットルもって、今度は出張先の名古屋からわざわざ届けたらしい。はとこ家族が父の家の近くに来ていたので、彼らとわけたらしい。そのままはとこと子供はダンナをおいて関西に帰って行ったらしい。 別の茨城にすむ友人に連絡すると、陸の孤島度がパワーアップ。荷物を送ろうにも集荷は受け付けない地域になっており、液状化、地割れがすごく身動きがとれないようだ。ガソリンもやはり手に入らない。 報道では沿岸部の津波ばかりがテレビにうつるが、内陸だって相当のダメージを受けている。 義援金を少し寄付した。またちょこちょこ送ろうと思う。 会社は、無理をしない範囲で通い、定時を守らなくていいということになっている。 今朝は駅の前に数百メートルの行列ができていたが、明日はどうなんだろう。 会社にちょこっとだけおいてある荷物だけはとりには行きたいと思う。 みんな頑張れ、あきらめんな! #
by yahji_sali83
| 2011-03-15 19:49
| ひまとゆとり
小学校のクラス会、海外に転勤する友達の壮行会を兼ねてだが、いつもこの手の集まりには結構な人数が集まる。
「プレゼントでーす。」 「あー、これ、うちのだんなさんの友達の会社の!」 といわれちゃったり 「俺、12歳の娘のムネをペローンと触るんだよ!」 「ヘンタイ、12歳は女の子じゃなくて、オンナなの!」 と説教される年商数十億円の社長とか 「こないだはどうも。」 「あ、うちの子の面倒も見てよ。」 とお願いされちゃう院長先生に 「日本のライセンスはまだなんだよ、そろそろ取れると思うんだけど。」 「んじゃー、クラス会はあんたの操縦する飛行機で世界中の同窓生に会いに行くってことで。」 そんな愉快な仲間が集う楽しい会です、実話です。 私は飲むと発作を起こすので、しらふで参加しているが、酔っ払って小学生の頃の恋愛感情が擬似的に戻っちゃった男性が、いつまでも「○○ちゃんと生まれ変わったら結婚するー」なんてほざいてたりする黄昏流星群モドキカップルができあがったり、「マトモな男紹介してよ」と婚活をさりげなくやってる女性がいたりと、やってることはそこらの同窓会と変わらん。 友達は、それぞれ現在の居住地が遠い人もいて、そんな人たちは会場まででてきてから、実家に子供達を預けて飲みに来ていたりする。とばっちりを食らうのは私のような中途半端に遠いところに住んでる奴で、うっかり終電を逃した。中央線の上りの最終が12時2分ってどーゆーことだよ?12時半頃までやってなかったっけ? と、小学校のとき一番中の良かった女性が 「うちくるー?キタナイけどー。」 いやーそんなつもりはなかったんだけど、タクシーで数千円程度で帰れる距離。ちなみに家族ぐるみでお付き合いをしているので、彼女の息子とだんなさんは良く知った仲だ。 冒頭の院長にシェアしたタクシー代の6割程度を払ってもらい(そんなつもりなかったのだが)、彼女のうちへお邪魔した。 パジャマを借りて、布団に入ると昔のことを思い出した。彼女の田舎に連れて行ってもらい、あゆの塩焼きを食べたこととか、スイカの収穫をしたこと、泊まった山小屋が寒すぎてみんなで羊みたいに固まって寝たことなど。そんなことをぽつりぽつり話しているうちに眠ってしまった。 翌朝起きると、だんなさんがすでに洗濯物を干しており、「すんませーん」といいながら出ていこうとすると、 「化粧してきなよ。」 と彼女が薦めた。 「え?あたし、化粧道具持ってきてないよ。化粧はね、ただの武装。普段は会社に行くときくらいしかしないよ。」 「そうなの?化粧しだしたら、どんどん濃くなってしまいにはコンビニ行くのにもするようになっちゃったよ。」 「本人が思っているほどすっぴんと化粧した顔って激変してないって。」 いや、本当に化粧落としていても彼女は彼女だし、おまけにきれいだ。 朝8時ごろ、わざわざ駅まで送ってくれた。 あと1週間ちょっとで私も都心に引っ越すから、そうするとタクシーで余裕で帰れるようになるのだ! #
by yahji_sali83
| 2011-03-09 21:52
| ひまとゆとり
久しぶりに怒った。
ことの発端は、引っ越しをするために、契約を短縮して早めに会社を辞めさせてほしいと申し出たことだ。 人売りITの話は良く聞いていたからすんなり行くとは思わなかったが。 社長にその旨を連絡すると案の定 「ペナルティーを払わなければ・・・考え直してくれないか?」 それに、いやですと返すと、 「なに?外国に行くの?介護?次の職場が決まった?」 と、高圧な態度。 「いえ、ちがいます。」 と返すのみ。 「最後まで務めるの、難しいですね・・・。」 と答えて、理由という名の言い訳は一つも言わなかった。 つか、理由は「もううんざり」なんだが。 次の日、電話がかかってきたようなので折り返すと 「ちょっとまって!」 三者通話にされ、人事のねーちゃんが 「先方の契約が、親会社との契約とつながっていて、それを切るとなると、たくさんの承認作業が必要で、連日会議になるんです、それから・・・。」 ほー、オマエ、どっちが立場が上か分かってないようだな。戦力外だ、下がれ。と心の中で吐き捨てた。 と、まずいなと感じたらしい社長が 「・・・いや、いくつか話が混乱しているので、整理したい。」 と言いつつ、同じことを「先方からの要望」として私に話した。社長の言い分では、先方はうちの会社のようにフレキシブルに対応ができない。うちは労働者の権限として一か月前に辞めると言われたら、それは止められないのだが」まぁ、妥当な説明だ。だが先ほどから先方だの何だのって、契約しているのはアンタであって、私はアンタに売られて売春か傭兵してるのと一緒だっつの。 自分と相手の会社との利害が一致しているので、お前が我慢しろとしか聞こえない。 ・・・いままで従順だったからな、何言われてもおとなしく聞いていたからな。でもな、いいか、海外で現地採用された女をナメるんじゃねえぞ。 ブチっと頭の中で音がした。 「さっきから先方が先方がとおっしゃってますがね、自分たちの都合ばっかり押しつけているじゃないですか。なに、あたしは従業員だからおとなしく言うこと聞けと、お前には人権がないと言うことなんですね。」 相手はたじろいだようだ。人事のねいちゃんがはっと息をのんだ声が聞こえた。 「いや、こちらとしては強制できないので、お願いしてるんだが。余った有給は4月以降に回してその分の給料も出しますよ。要するに相手も金の問題があるし、お金で解決しましょうということです。」 そういうと喜んで納得すると思ったのか?あーあ、すっごくいい提案したと思ったんだろうな。というわけですかさず 「4月以降?契約を続けることですか?」 とすっとぼけてみた。そうすると、バカにしたような声で 「ですからね、先方との契約は切って、うちの会社に所属して4月10日くらいに退社するんですよ。ボーナス分も上乗せになりますよ。」 というので、心の中でガッツポーズをしながら言い返した。 「あのー、4月まで社員っていうことは、有給休暇がリセットされてまた20日付くんですが、大丈夫なんですか?」 想定外の返答に相手はしばらく押し黙った。東大院卒の50代をうならせた。うーん人生の快挙はこれで終わりそうだお(しょぼイ)。 「とにかく、こちらがお願いしたいことは・・・」 と先ほどの話を繰り返し 「というわけで、48時間以内に返答を頂きたい。」 「分かりましたが、あまり選択肢はないようですね、フフン。」 と言い返しておいた。 最終的にこちらが折れることになるだろうと思った。自分の会社の社長をいじめても、彼も立場の弱い人間なんだし、小さい会社の社長にしては珍しくモラルが高く、正直な善人なので、彼のことは正直嫌いではないのだ。だけど、舐められると人はどんどん理不尽なことをしようとする。今回のポイントは、 「あまりふざけたことをすると、法的手段に訴える用意がある」ということを、言葉で言わずににおわせることなのだ。叩けばホコリが幾らでもでる。命令系統、雇い方、そして法律的には内容証明で退職届を出せば従業員は2週間後に会社を退職できる。又、いざとなったら会社都合の解雇にしろと行ってやろうかとも思っていた。 あんまり待たせるのも、こちらとしても気持が悪いので、次の日にすぐ電話した。 「あの、事情は良く分かりましたので、3月31日まで続けます。会社との契約も31日まででいいです。」 というと、 「いや、有給の分は4月以降も払う。」 そんなことより、こっちは一日でも早く辞めたい。有給を就業中に使い切るつもりなんだが。 「えっと、有給そんなに残るか分からないですし、万が一次が決まった場合契約が足かせになると思います。」 「そんなのは相手の会社に言えばいいんだよ。」 ・・・いや、その手にはのるまい。ていうかアンタってなんでそんなに世の中に疎いんだ?それとも私を陥れようとしているのか?? そういうわけで、有給分退職日を伸ばすかどうかという話は先延ばしになった。 わりーけど、欲をかいて小市民がいい目を見たという話はついぞ聞かないので、多分辞退するだろう。というか、仕事関係で恩を売られるのはすごくいやだ。 なので、 「じゃぁ、また後で考えます、今回はご迷惑をおかけしました。先方へのご連絡、よろしくお願いします。」 とおさめた。 で、何を報復されるか分からないので、退職届は今は出さず、3月半ばまでとっておくことにした。理不尽なことをされたら明日にでも退職届出すぞという意思表示だ。 そして3月31日にスパっと辞めるために退職届をその2週間前に内容証明で送付する。 前、日本を出る前に、辞めさせないという嫌がらせを受け、その時は何も知らないバカだった私は、おろおろと人事に相談するのみだった。 あの苦い経験が今頃役にたつとは・・・もう最後にしたい。 #
by yahji_sali83
| 2011-02-17 22:54
| 日本企業戦士
階段の前で待っていると、先生と共に、いつものじいさんがやってくる。
だらしない白髪に汚らしいジャージ、通勤電車でこんなのが隣に乗ってきたら、即移動を決め込むだろう。 じいさんは、ゆっくりと重たい扉を開け、ほほ笑むと、私にどうぞとジェスチャーする。 できるだけ礼儀正しくありがとうございますといい、中に入る。 じいさんは数分かけて靴を脱ぐ。 先に入った私は 「まだ治らないんだ、もう年なんだね。これ乗り越えたらまた元気になるんだよー。」 という言葉に、 「えー、じゃあ次は更年期まで元気ってこと?」 なんて軽口を叩く。 腰をまげて、体の曲がり具合を見てもらうと 「C型の湾曲がまたでてるねー、前は一回矯正したら2ヶ月くらい大丈夫だったじゃない。」 と言われ、 「ぎっくり腰やってから首とかいろんなとこも悪くなっちゃって。」 と答える自分がばあさんみたいに思えた。 先ほどのじいさんは、やや遅れて隣のベッドに寝転ぶ。ほとんどしゃべるところは見たことないが、 毎週日曜日きっちりにやってくるところを見るに、ここが好きなようだ。 じいさんはとっても太っているし、体がすごく硬いので、あんまり激しい整体をされないが、 私はボキバキと容赦なくあちこちひっぱったりひねったりされる。 電気をじりじり当てられている間、先生たち二人が 「そういえば○○君、大丈夫かなぁ、お母さんが息切れがすごいって言ってたけど。」 などと話しながら、件の○○君に電話をかける。 「うん、うん、そうなんだ。大変だなぁ、どこの病院?すぐに落ち着くといいなぁ。」 なんて返事してる。先生も70代と、お世辞にも若いとは言えないので、電話の向こうの声が まる聞こえになるくらいボリュームを上げている。 いろんなひとが、この整体院にやってくる。みんな大体薄汚くて、うだつがあがらないタイプ。 鍼灸師の女性の先生に、悩みを話したり、先生にどこそこが良くならなくて、とか仕事が忙しすぎて なんて話をして、治療を受けて帰って行く。 患者同士で会話をすることはめったにないが、あまりにも面白い話をしていると、先生を介して 会話に加わるといったこともある。ただでさえ女性の患者が少ない上に、私は平均の半分くらい の年齢だから、みんな 「なんでこのガキんちょ、ここに来てるんだろ?」 ってな顔で最初は警戒する。 清潔でいいにおいがするっていう診療所じゃないし、先生も孫がいるような年齢なので、30、40代 の女性が来るわけないと思うのだろう。 先生二人は、もちろん腕のいい整体師だから私は通っているわけなのだが、長くなるとだんだん 自分のちょっとした悩みとか、地域のこととか、昔の知恵とか、他愛のない話をするようになる。 先生から帰ってくる返答は、特別なものじゃないんだけど、とても落ち着き、安心できる。 近所のおばちゃんとおじちゃんの家に遊びに来て、好き勝手なことしゃべっている、あの懐かしい 感覚だ。 今日は、運動しているくせに、大臀筋が弱ってるからと言われ、尻から腰にかけてバッテンに 太いテーピングを貼られた。 さすがに女性の先生がやってくれるが、この年で尻丸出しって子供みたいだなぁ。 となりのじいさんは、気持ち良さそうにいびきをかいていた。 心穏やかに長生きしてほしいと思った。 #
by yahji_sali83
| 2011-02-06 21:20
| ひまとゆとり
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